LastModified:

日銀の給与水増し疑惑
 〜日銀との往復メールによって深まった疑問〜

   松 本 直 樹 (1998年9月6日、9月7日および11月27日に体裁などを修正)

目次
1. 給与水増し疑惑についての報告書のおかしさ
2. 私のホームページでの説明
3. 往復メールのコピー


1. 給与水増し疑惑についての報告書のおかしさ  目次へ戻る

 本年(1998年)春、日銀が人員数を不正確に計上してその給与を水増しして分配していたのではないか、という疑惑が報道されました。これに対して日銀は、調査の結果、そうした不正は無かったとの報告をしています。これが、日銀のサイトに掲載されている「日銀法58条に基づく報告」という文書です。

1.1 疑問点(どうやって集計したのか?)

 これを読んで、とても疑問に思うことがありました。疑惑の焦点は“実人員よりも人数を水増しして人件費を計上していたのではないか”ということですから、疑惑を否定するなら、一体本当の実人員はどれだけだったのか、ということが最重要です。ところが、この報告書には、実人員数などの表はあるのですが、その数字がどの様にして算出されたのか、まったく説明がありません。

 そこで、集計方法を質問するメールを送りました。(各メールは、本文書の3に掲載してあります。また、交換したメールそのままのテキストファイルをそれぞれ本サイトに掲載していますが、本文書の2. 私のホームページでの説明では、このテキストファイルへリンクしています。)

1.2 日銀からの回答と更なる疑問

 これに対する回答メールが日銀から来ましたが、その内容は、「一定以上の役職員」以外は「職員のプライバシーとセキュリティを確保するため、職員の名簿を作成しておりませんが、内部管理上、また日々の事務量を正確に把握する観点からも、局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍人員を把握しております。」というものでした(カギカッコ内はそのままの引用です)。

 職員の名簿は無いとのご返事です。それでどうやって人数を勘定したのか、問題になりますが、これは、「局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍人員を把握」しているからできたとのこと。しかし、このメールの言うように、「局室研究所・支店・事務所単位で」の「在籍人員」の把握では、どんぶり勘定というべき数え方で、正しいかどうかの検証のしようもないでしょう。

 しかも、「日銀法58条に基づく報告」の説明と矛盾します。報告書では「特別嘱託」の人数の扱いを異にする2種類の数字があったと説明しています(それが「大蔵省に説明している職員数と自民党に提出した資料の職員数との相違」の理由だとのこと)。「局室研究所・支店・事務所単位で」の「在籍人員」の把握で、どうして特別嘱託の人数を別に計数することができるのでしょう?

そこで、これを指摘する2通目のメールを出しました。

1.3 日銀の返事の変遷と「経営判断」を理由とする公開拒否

 これに対して日銀からの2通目のメールが来ました。今度は「役職や職制(特別嘱託もその中の1つです)毎の人数も把握しています。」とのご返事です。そうなら、これを公開しないというのはおかしいと思います。人数が問題なんですから、身の証をたてたいなら、それを証するデータは何でも出した方が良いはずです。これを3通目のメールで提案しました。

 日銀からは、3通目のメールが来ましたが、その内容は
「本件に関しましては、日本銀行として、先に公表した形での報告が適当、との経営判断を行ったものです。従いまして、お申し越しの件につきましては、私どもとして、これ以上の対応を取る予定にはございません。」
というものでした。居直りですね。

1.4 日銀の問題点

 日銀からはご丁寧にもいちいち返事のメールをいただきましたが、疑問は全く解消されていません。それどころか、私にはますます怪しくなっているように思われます。

 ご返事のメールをいただけた点では、日銀には大変感心しています。しかし、この報告書は、実は相当に怪しいのではないでしょうか?担当者である鴨志田理事が自殺してしまったくらいですし。あの自殺の原因は、汚職の内部捜査についての重圧とする報道の方が有力ではありましたが、しかし、日銀の引馬理事記者会見(5月20日)(日銀のサイトにあるその要旨へリンクしました)によれば、この水増し給与疑惑についても担当していたのだそうですから。この記者会見では、彼の自殺が原因のひとつとなって報告書の取りまとめが遅れたとの説明がされています。皮肉に考えれば、この報告書にあるような数字を作り出さなければならないプレッシャーで自殺に追い込まれたという見方もできます。

 本件の本質的な問題点は、日銀の職員の給料が、隠れて勝手にあげられていた、ということです。記者会見でも、職員の最高給与が理事の給与を700万円(年額)も上回っていたことを認めていますが(総裁記者会見要旨(5月21日)、これは歪みであり是正しているとしています)、こうなった理由は、理事の給与は公開していたので上げにくかったのに対して、職員の給与は公開されていなかったからなんですね。総裁記者会見要旨(5月21日)でも、「特にバブルが大きく膨らんでいく過程においては、おそらく民間の大銀行の方の給与もかなり上がっていったのだと思うが、それにつれて職員の給与も上がっていったということかと思う。」ということで職員の給与はどんどん上がったのに対して、「一方、役員の給与というのは公務員並みということで、大蔵省の認可を取っているから、伸びが職員の場合よりも少なかったということで、若干の給与に歪みが出た。」という構造を認めています。これを普通に分かりやすい言い方をすれば、

     隠れて出来るので、職員の給料はお手盛りでどんどん高くしていた。

     役員の給与は認可がいるので、そうは上げられなかった。それで逆転が生じた。

ということです。ここまでは、総裁も殆ど認めている事実なんですね。そして、この春の疑惑は、給与水準として非公開だったというにとどまらず、それを知る端緒となる職員数の情報すら虚偽だったのではないか、ということです。ここは争いがありますが、反論している58条報告書は、大いに怪しいわけです。

 こうした状況を抑制するためには、正しい情報公開が必要です。私が問題としたのは、疑惑報道を受けた後での釈明の報告書ですら、情報公開として疑問があるということです。それを、まったくまともに説明できない、あると称する個別データを公開することも拒否する、という日銀の態度は、情けない限りです。

 なお、こうしてみると、日銀からの3通目のメールにあった「経営判断」というのは、実に言い得て妙です。

2. 私のホームページでの説明  目次へ戻る

 大筋は上にまとめましたが、以下に、その時々に私がホームページに書いていた文章を採録しておきます。“せっかく書いたんだから”というのが採録しておく主な理由ですが、この記述の方がビビッドで面白いかも知れない、という考えもあります。

2.1 1998年6月6日記載分

 日銀の水増し給与疑惑について、「日銀法58条に基づく報告」という文書が日銀のサイトに掲載されています。これを読んで、とても疑問に思うことがありました。

  今回の疑惑の焦点は、実人員よりも人数を水増しして人件費を計上していたのではないか、ということですから、疑惑を否定するなら、一体本当の実人員はどれだけだったのか、ということが最重要です。ところが、この報告書には、実人員などの表はあるのですが、その数字がどの様にして算出されたのか、まったく説明がありません(……もしもどっかに出ているのを私が見落としているのでしたら、どなたでも良いですから、是非メールで御連絡ください)。不思議なので、日銀にメールを送ってみました。私の送ったメール しかし、やっぱりというべきか、何の返事もなく、また日銀のページにも説明の付加はされていないようです。いちいち返事など出来ないということかも知れませんが、返事しても良い質問内容だと思うんですけどねえ、返事できるなら。この説明がないのは、なんとも怪しいですよね。「水増し給与」なんてやっていたかどうかは分かりませんが(そんなコトしなくても十分に高給です;というか、水増しなどという形を取る必要はなかったように思われます)、情報開示に不明朗なところがあるのは間違いないように思います。

2.2 6月12日記載分

 その後、日銀からの返事が来ました(御報告が遅くなってすいません)。これによると、日銀では「常時在籍人員を把握して」いるとのことです。これを読んで私は、一瞬、“ああ、チャンと数えているのね、疑って悪かった”と思いました。が、しかし。よく読むと、名簿をつくっていないとの報道は本当で、在籍人員を把握しているといっても支店などの単位でのことだとか。それでチャンと数えられるのでしょうか?名簿もなく、支店などという大きな単位での人数をとりまとめただけでは、外部から検証などが出来ないのは勿論、内部的にも全然チェックできないでしょう。これでは、58条報告書に“どうやって勘定したのか”の記載が無いのももっともです。“数えてるよ”と強弁する以上に説明のしようがないということですから。

  というわけで、また私からの御返事を出しておきました。

2.3 6月24日記載分

 その後また、日銀からの2通目の返事が来ました。今度は、「各所属で在籍する者についてはきちんと把握しており、役職や職制(特別嘱託もその中の1つです)毎の人数も把握しています。」との御返事でした。まあ、2通目の私のメールでも書いたように、この趣旨の御返事が来ることは「目に見えて」いたものではあります(そうでなくては、58条報告書が特別嘱託の扱いで数字が2種類あったと弁解していたことの説明が出来ない)。しかし敢えて言わせてもらいますが、1通目の御返事メールでは「局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍人員を把握しております。」とのことだったのであり、これが「役職や職制(特別嘱託もその中の1つです)毎の人数も把握してい」るとの意味だとはとても理解できませんでした(この辺が“変遷”としたところです)。また、今度の御返事のような把握がなされているのなら、どうしてそれを公表しないのか、理解に苦しみます。そこで、公表していただけるように私からの3通目のメールでお願いしておきました。

  重ねて書いておきますが、私は、日銀をイジメようとは(余り)思っていません(まあ、ちょっとは思っています;だって、余りに高給取りなのには少々やっかんでしまいますから;そもそもが、なんで日銀の給与水準が、公務員を基準とするのではなくて、都銀上位行を基準としないといけないんでしょうか? この点の徹底した議論が必要です)。大蔵省汚職報道に接しての個人的な発見で書いたように大蔵省の金融部門は存在意義が無くて全廃するべきだと思ってきましたが、それとは違って、日銀の場合には無くした方が良いとは言えないですから。でも、この給与水増し疑惑に限ってはおかしいところがあるようです。是非、日銀から広範な情報開示と明晰な御返事があることを期待しています。

2.4 6月25日記載分

 その後またまた、日銀からの3通目のメールが来ました。「なんだこりゃ」としか言いようのない返事です。サワリは、次のとおりです:

    「日本銀行として、先に公表した形での報告が適当、との経営判断を行ったものです。従いまして、お申し越しの件につきましては、私どもとして、これ以上の対応を取る予定にはございません。」

  「日本銀行として」「適当」と考えたから、これ以上は対応しない、という理屈はいったい何なんでしょうか?(なんで「経営判断」なのかも疑問ですが。) これでは、これまでの事実経過を客観的に要約すると、「ツジツマの合わない説明をして、矛盾を指摘されるとその場しのぎの変遷をし、あげくの果てに居直った」ということになると思います(あ、でも「変遷」とまで断定して言うのはひどいかも知れません;もう少し控え目な表現を考えときます;でも、元々が勘定の仕方がどうだったのかを問い合わせたのに対しての回答が1通目の返事ですから、文字通りに読んでも“揚げ足取り”という分けでもないと思いますが)。

  私は当初は、58条報告書に数字があげられている以上は、実際に数えているんだろうとは思っていました。ただ、どう勘定したのかの説明がないのは不思議ではありましたが(それで最初の質問のメールを出しました)、それほど怪しいと思ったわけではありません。まして、給与の水増しなどということが行われていたと考えていたわけではありません。

  しかし、この回答を見ると、かなり怪しいです。少なくとも表1の数字については、まともな集計が行われたのではなくて、むしろ“作られた”ものなのではないか、という印象を否定できません。今回のメールでは、「適当」と判断した、というだけで、内訳を公表しない何の理由も示されていません。理由も言えないというのは、理由が無い(または言える理由が無い)ということでしょう。2通目のメールで在ると言っていた内訳が、実は無いというのが、一番想像しやすいです。要するに、表1は“作られたもの”か、それに近いもの(全部が作り物ではないにしても、特別嘱託の数字のところが作り物だったり、もともと支店などの単位でとりまとめただけのドンブリ勘定レベルの集計の結果だったり……)ではないかと思われます。

  そうだとすると、給与の水増しというのすらあり得るのかもしれません。大蔵大臣がさらなる調査を命じることを期待します。というわけで、今度は大蔵大臣宛てにメールを出そうかと思います。

2.5 7月2日記載分

 また日銀へメールしてしまいました。私の4通目のメール 日銀からの3通目のメールからすると、今さら御返事をいただけそうにはありませんが、どうしても一言いっておきたくなりました。メールでは極力丁寧に書きましたが、それにしても、「日本銀行として」「適当」と考えたから、これ以上は対応しない、なんて、あきれた情報開示の考え方だと思います。これが日本の中央銀行の行動なのですから、日本の銀行全般が信用されないのも無理もない。

3. 往復メールのコピー  目次へ戻る

3.1 私の最初のメール

(以下のメールを98年6月2日火曜日に出しました)

TO:INET:webmaster@info.boj.or.jp
SUB:日銀法58条の報告書について
FROM:NaokiMatsumoto

 日本銀行の御担当者さん、こんにちは。松本と申します。日銀のウェブペ
ージに掲載されていた日銀法58条の報告書を拝見して、非常に不思議に思っ
たことがあるので、質問させていただきます。

 不思議に思ったのは、この報告書の「資料1」の表に示されている「実人
員」というのは、どうやって勘定した数字なのか、ということです。私の見
方が悪いのかも知れませんが、その集計方法の説明が、報告書にも、その発
表の際の記者会見の記録にも、まったく見あたりません。

 この報告書の要は、実人員が何人だったのかという事実です。報告書の内
容としては、どういった疑惑報道がなされたかなどについて実に詳細にまと
められていますが、それに対する反論は、「無かった」という一語につきる
と思います(まあ「予算管理人員」とかいった技術的な説明も意味がないわ
けではありませんが)。その「無なかった」という回答の裏付けは、唯一、
実人員の表です。

 そう考えれば、その実人員というのが、いかにして集計された数字なのか
が説明される必要があると思います。これが無くては説得力も何もありませ
ん。

 一部で報道されているところによれば、日銀では職員のすべてを取りまと
めた名簿というものを作っていないとも言われています。一定以上の役職者
をまとめた名簿(職位者名簿)はあるものの、女性職員を含めた全職員を網
羅した名簿は用意されていないということです。仮にこれが事実だとすれば、
なお一層、58条報告書の実人員というのが、どのようにしてとりまとめられ
た数字なのかを説明する必要があります。

 是非、集計方法の内容について、ウェブページ上で結構ですから、御説明
をいただければと思います。

6/2/1998(Tue) 14:11 Naoki Matsumoto
http://homepage3.nifty.com/nmat/(米国特許法研究室)
電話:03-5211-7252 FAX:03-5211-7260

3.2 日銀からの最初の返事

Date:Mon,08Jun199817:45:54+0900
From:"PublicRelationsDept."
Reply-To:webmaster@info.boj.or.jp
To:NaokiMatsumoto

松本様

日本銀行インターネット・ホームページに掲載の日銀法58条報告書に関す
るご照会を頂きましたので、お答えします。

日本銀行では、一定以上の役職員については職場の要であることから、休
日・夜間における緊急連絡を行うこともあり得るため、これらの名簿を作
成しておりますものの、職員のプライバシーとセキュリティを確保するた
め、職員の名簿を作成しておりませんが、内部管理上、また日々の事務量
を正確に把握する観点からも、局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍
人員を把握しております。

お尋ねのありました「実人員」とは、毎年度末時点での在籍人員数です。

日本銀行

(以下は、私の最初のメールのコピーがついていただけなのでここでは省略)

3.3 私の2通目のメール

TO:INET:webmaster@info.boj.or.jp
SUB:RE^2:日銀法58条の報告書について
FROM:NaokiMatsumoto

 日銀PublicRelationsDept.さん、御返事のメールをありがとうござい
ました。松本です。お手間をとらせてしまって大変に恐縮です(本当に返事
をいただけるなんて、感心してしまいました)。しかし、なお疑問もありま
した。

>日本銀行では、一定以上の役職員については職場の要であることから、休
>日・夜間における緊急連絡を行うこともあり得るため、これらの名簿を作
>成しておりますものの、職員のプライバシーとセキュリティを確保するた
>め、職員の名簿を作成しておりませんが、内部管理上、また日々の事務量
>を正確に把握する観点からも、局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍
>人員を把握しております。

 全員の名簿は作っていないという報道は本当だったんですね。

 それでも「常時在籍人員を把握して」いるということですが(数字を公表
している以上は数えているという御返事なのは当然ですが)、どういう数え
方をしているということなのでしょうか?

 結局のところ、支店などの単位で「人数だけ」を把握している、というこ
とのように理解しましたが(「局室研究所・支店・事務所単位」とあるのが
どういう趣旨か、私が正確にわかっていないのかも知れません、すいませ
ん)、正しいのでしょうか?

 そうだとすると、批判されるのも(また、報告書で勘定の仕方を説明して
いないのも)無理もないと思います。「人数」だけ集めていたのでは、内部
的にも、正しく集計されているかどうかの検証のしようがないでしょう。

 名簿をつくらない理由として「職員のプライバシーとセキュリティ」のた
めということですが、名前と職責を並べるだけなら問題ないように思います。

 また経緯に照らしても、この御説明には不十分なところがあるように思い
ます。58条報告書の2(1)ロで、大蔵省への説明と自民党に提出した資料と
の相違について、「特別嘱託」の人数が別に扱われていたためと思われると
の御説明があります。上記のような集計からすると、どうして特別嘱託の数
が別に集計された数字が存在していたのでしょうか?まあ、こうやってお尋
ねすれば、嘱託の数は別扱いで集計していたのだという返事が来ることは目
に見えていますけれども。

 御説明をいただいている私の方からすると、不自然な御説明のような気が
するのも仕方がないと思います。

6/12/1998(Fri) 15:44 Naoki Matsumoto
NIFTY-serveID: PFD00250
http://homepage3.nifty.com/nmat/(米国特許法研究室)
電話:03-5211-7252 FAX:03-5211-7260

3.4 日銀からの2通目のメール

Date:Wed,17Jun199819:05:36+0900
From:"PublicRelationsDept."
Reply-To:webmaster@info.boj.or.jp
To:NaokiMatsumoto

松本様

メールを頂きました。先般の私どもの返答に、一部分かりずらい表現があった
点、申し訳ありませんでした。

お尋ねの本行職員に関してですが、当然の事ながら、各所属で在籍する者につ
いてはきちんと把握しており、役職や職制(特別嘱託もその中の1つです)毎
の人数も把握しています。具体的に申し上げれば、本店では16ある局・室・
研究所ごとに、また33の支店、12の国内事務所、6の海外事務所が拠点と
してありますので、それぞれが把握し、本店の人事局で集計しています。

なお、名簿について、名前と職責のみ記載したものを作成しないのかというご
質問を頂きました。私どもとしては、名簿を作成するために労力を投入する以
上、業務上必要とされるものを作成すべきであると考えており、そのため、職
位者のみの名簿に限って作成しているものです。

日本銀行

(以下は、私のメールのコピーがついていただけなのでここでは省略)

3.5 私の3通目のメール

TO: INET:webmaster@info.boj.or.jp
SUB: RE^4:日銀法58条の報告書について
FROM: Naoki Matsumoto

 日銀PublicRelationsDept.さん、メールをありがとうございました。
松本です。たびたびお手間を取らせてしまって、大変に恐縮です。

 でも、前のメールでは「局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍人員を
把握しております。」とのことでしたので、これが「役職や職制(特別嘱託
もその中の1つです)毎の人数も把握してい」るとの意味だとは理解できま
せんでした。

>お尋ねの本行職員に関してですが、当然の事ながら、各所属で在籍する者につ
>いてはきちんと把握しており、役職や職制(特別嘱託もその中の1つです)毎
>の人数も把握しています。具体的に申し上げれば、本店では16ある局・室・
>研究所ごとに、また33の支店、12の国内事務所、6の海外事務所が拠点と
>してありますので、それぞれが把握し、本店の人事局で集計しています。

 これを公開しましょう。ウェブページ上ででも。

 こうした個別的なデータが既に人事局で把握されているなら、どうして報
告書で表1だけを公開していたのか、理解できません。

 前のメールでは、「局室研究所・支店・事務所単位で常時在籍人員を把握
しております。」とのことでしたので、それだけなのでは公表しても信憑性
を高めませんから(むしろそういったとりまとめ方しかしていないというの
では信憑性を低めるでしょう)、公表しないのにも無理はないと思っていま
した(ひどい話ですが)。しかしそうではないとのことですから、公表する
のが適切だと思います。データ量も、全く問題とならない程度でしょう。約
7000人の10年分の名簿ではちょっと大変ですが、個別とはいえ集計数字だけ
なら10年分公表しても大したことはないはずです。

>なお、名簿について、名前と職責のみ記載したものを作成しないのかというご
>質問を頂きました。私どもとしては、名簿を作成するために労力を投入する以
>上、業務上必要とされるものを作成すべきであると考えており、そのため、職
>位者のみの名簿に限って作成しているものです。

 プライバシー云々よりは、ずっとよい理由だと思います。

 しかし、名前と職責のみをとりまとめるというのには、普通は労力は殆ど
かからないと思います(賃金台帳が電子化されているでしょうか、そこから
引き出すのに手間がかかるとは思えない)。これに労力がかかるというのな
ら、もともとの事務の仕方の合理性に疑問があります。

6/21/1998(Sun) 22:08 Naoki Matsumoto
http://homepage3.nifty.com/nmat/(米国特許法研究室)
電話:03-5211-7252 FAX:03-5211-7260

3.6 日銀からの3通目のメール

Date: Wed, 24 Jun 1998 10:25:48+0900
From: "PublicRelationsDept."
Reply-To:webmaster@info.boj.or.jp
To: Naoki Matsumoto

松本様

メールを頂戴いたしました。

本件に関しましては、日本銀行として、先に公表した形での報告が適当、
との経営判断を行ったものです。従いまして、お申し越しの件につきまし
ては、私どもとして、これ以上の対応を取る予定にはございません。

これまでのメールのやり取りを通じまして、幾ばくかでも日本銀行に対す
る理解を深めていただけたものかと期待しております。今後とも宜しくお
願いします。

日本銀行

(以下は、私のメールのコピーがついていただけなのでここでは省略)

3.7 私の4通目のメール

TO: INET:webmaster@info.boj.or.jp
SUB: RE^6:日銀法58条の報告書について
FROM: Naoki Matsumoto

 日銀PublicRelationsDept.さん、メールをありがとうございました。
松本です。重ね重ねお手数を取らせてしまって大変に恐縮です。

>本件に関しましては、日本銀行として、先に公表した形での報告が適当、
>との経営判断を行ったものです。従いまして、お申し越しの件につきまし
>ては、私どもとして、これ以上の対応を取る予定にはございません。

 これでは説明になっていません。まぁ、今回のメールでは、最初から御説
明になるお積もりは無いのかもしれませんが。

 日銀さんが58条報告書を作成して提出した時点において、それが適当であ
るとの御判断をなさっていたというのは当然でしょう(なお、どうしてこれ
が「経営」判断なのかはよく分かりませんが)。しかしながら、どういう意
味で(またはどういう観点で)適当であると判断なさったのか、現時点で見
直すと非常に不思議です(または怪しいです)。少なくとも私との間でやり
とりされたメールの内容から見ると、この御返事では、日銀のやっているこ
とは大変に怪しいと申し上げるほかないです。

 こうした意味において、前回お願いしたように内訳を公表することは必要
なことであり、もちろん適当なことだと思います(それが出来るなら)。御
再考をお願いしたく存じます。

 また、本気でこれが適当だと現在も考えておいてであれば、ぜひ私との間
の往復メールを日銀のウェブページに掲載していただきたく思います。不適
切な改変の無い限り、著作権を主張したりしませんので、念のため。

 参考までに、現時点での私の理解ないし推測を申し上げておきます。2通
目のメールでは内訳があるとの御説明でしたが、実際は1通目のメールにあ
った通り、人数だけをとりまとめていたのだと思っています。これでは58条
報告書が特別嘱託を云々していたことと不整合ですが、そこはまさしく不明
朗な取り扱いがあったのだと思っています。

 そもそも、私が最初のメールで質問したのは、集計方法を教えていただき
たいということでした。それに対する返事として1通目のメールがあったの
ですから、そこに記載されている集計方法というのは、不用意に言葉足らず
な説明がなされたというものではあり得ず、事実が正しく説明されたものと
私には理解されます。2通目のメールでの御説明は、1通目のメールの矛盾点
を指摘されて無理矢理に御説明になったものであり、それが今回のメールか
ら見ると維持できないということ、すなわち2通目のは虚偽だったと理解さ
れます。

>これまでのメールのやり取りを通じまして、幾ばくかでも日本銀行に対す
>る理解を深めていただけたものかと期待しております。今後とも宜しくお
>願いします。

 上記の御返事で日銀についての「理解」をしてほしいというのは、難しい
ですね。それとも何かの冗談でしょうか?

 いや、いちいち御返事をいただけたことには、大変に感心をしましたし、
有り難く存じております。しかし内容的には、これまでの経過の上で上記の
ような御返事をいただくのでは、「怪しいのに、それを指摘されると居直る」
のが日銀だという理解をするほかありません。こういう理解を御期待になっ
ているのでしょうか?

 なお、今回の一連の往復メールについては、下記のアドレスの私のウェブ
ページに全部を掲載させていただいています。せっかく「日本銀行」名で頂
いたメールですので、広く公開するのが効率のためにもよろしいかと思いま
すから
(普通には必要と思われる名簿も効率のためにつくらないという日銀さんで
すから、せっかく作成していただいた御返事を私1人にとどめてしまうので
は無駄だという考えに御賛同いただけるものと思います;ちょっと皮肉だっ
たかな?)、
問題は無いと思いますが、念のため御了承をお願いいたしたく存じます。ま
さか著作権侵害だと言われることはないと思うので、これまで勝手に掲載し
てしまいましたが。

6/30/1998(Tue)15:42 Naoki Matsumoto
http://homepage3.nifty.com/nmat/(米国特許法研究室)


http://homepage3.nifty.com/nmat/BOJ.HTM

松本直樹のホームページへ戻る
御連絡はメールで、上記のホームページの末尾にあるアドレスまで。


(HTML transformation at 15:17 on 5 September 1998 JST
using WordPerfect 5.2J with my original macro HTM.WPM)