所番地を記載したわけ

所番地を記載したわけ

 (以下は1996年当時の文章で、今とはだいぶ事情が変わっていますが、そのまま掲載しておきます。(04年8月記: 引越に当たって) )


1. 所番地などを掲載しましたが……

 私はこのページに、事務所の所番地・電話番号、さらには案内図まで載せてしまいました。これは、弁護士のホームページの中では、どちらかというと異端かもしれません。事務所の所在地や電話番号などを表示しない方が多いようです。広告ではないから、とか、弁護士会の会規で広告が規制されているから、といった趣旨であることを御説明になっている方もいらっしゃいます。

 所番地などを掲載しましたが、私は、弁護士会の会規に違反するつもりではありません。

2. 所番地を掲載しないことの意味

 私は、所番地を掲載しないことには意味がまったく無いと思うのです。

 通常の広告では、広告主へのアクセス方法の記載は重要事項であり、それが無いと広告ではないというのも、一つの考えとして成立し得るかもしれません。広く流通しているものの広告やイメージ広告の場合はともかくとして、アクセス方法を記載しない広告というのは考えにくいのは確かです。

 これを前提とすれば、所番地を掲載しないことにも、意味があり得ます(もちろん、広告規制を前提としての話です)。

 しかし、wwwのページの場合は違います: 所番地や電話番号を書かないことに意味があるとは思われません。ホームページを見た人が筆者に連絡を取ろうと思った場合には、電子メールを使うに決まっているからです。電子メールのアドレスさえ分かるなら、こういう意味では「広告」は成立します。広告が規制されているから、と所番地を記されていない弁護士さんも、必ず電子メールのアドレスは分かるようになっています。

 こう考えると、所番地や電話番号を記載しないことは、ポーズにすぎないとすら思います。

3. wwwのページは広告ではない

 私は、wwwのページ自体は、所番地などを掲載しようとしまいと、広告ではないと思います。広告が規制されるべきかどうかも問題ですが、たとえ広告が規制されるとしても、wwwのページは広告にはあたらないのではないかということです。

 というのは、私のことを知らない人に知らしめているのではなく、基本的には私のことをご存じの方が見に来ているものだからです。検索ページなどからのリンクでごらんになる方もいらっしゃるとはいえ、それにしてもせいぜい、雑誌に論文が掲載されたのと比べられる程度の“広告性”だと思います。

 これは、「通信」であって「放送」でない、という言い方もできるかもしれません。

 一方、同じインターネット利用でも、大手新聞社や雑誌社などのホームページに出している広告、あれはまさしく広告だと思います。私のこのページはそういう意味での「広告」をしているわけではなく、たとえ広告規制を前提としても全く問題ないと思います。

 こういうわけで、私は、本ページはその性質上広告ではないので、所番地などを記載することに問題はないと考えています。


http://homepage3.nifty.com/nmat/AD-REG.HTM

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(HTML transformation at 18:45 on 4 November 1996 JST
using WordPerfect 5.2J with my original macro HTM.WPM)